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【フォーラム2011】テーマ企画

テーマ企画とは?


 今年度のフォーラムには39の団体の皆さん参画いただきました。その中で今年のテーマ「女性に自立と活躍で社会を変える ~思いやり、支え合って前へ進もう~」に沿った企画を10団体の皆さんが実施されました。

◇愛?それとも暴力?デートDVを知っていますか?


主催団体  特定非営利団体 博多ウィメンズカウンセリング

  フォーラムのテーマで唱っている「女性の自立と活躍が出来る社会」とは、「全ての人が平等で対等な関係を築ける社会」でもあるが、実際には、交際中の若い男女間において、相手を思いのままにする目的に暴力を用いる不平等な関係、いわゆるデートDVの深刻な現状がある。講師の中島幸子さんからデートDVなどの実態、及び暴力を受けて生じるこころの傷つきやトラウマ、そして症状等を、脳の働きという視点からわかりやすく丁寧に説明をして頂いた。我々に出来ることは、愛と束縛は異なるものである等、メディアに左右されることなく正しい知識を得、情報を伝え、暴力を容認せず互いを尊重し合える社会を皆で繋がり、作っていくことであると、参加者に実感してもらえたのではないだろうか。初めてデートDVを耳にされたと思われる男性が熱心にペンを走らせていた姿にデートDVを知って理解することが、男女共同参画社会に繋がると確信できた。

◇韓国の男女共同参画から学ぶこと~クオータ制・募金リレー~


主催団体    まえばる女性ネットワーク

 昨年、企画運営した男女共同参画研修「海外研修~韓国(ソウル)~」の報告会と九州大学名誉教授酒井嘉子さんによる「韓国における政策方針決定過程への女性参画」と題した講演会を開催。
 韓国では戸籍法改正や世界では多く国での導入されているでクオータ制を選挙制度において導入しており、女性共通の問題を解決するために思想信条を問わない全国的なネットワークをつくって運動し成功を収める。また、女子大が法学部を設立し、ジェンダーの視点を持った卒業生がさまざまな分野で活躍していると報告があった。
 意見交換の中で日本においても男女平等社会の実現に行政、立法、司法の分野にジェンダーの視点を持った女性を増やすことが大切であるという意見が出され、韓国のように法律に基づいた積極的改善措置を講じる必要があることなどを共通認識出来た。

まちが元気!審議会委員会を市民参画型へ


主催団体    審議会等委員の会「セミナーメイト」

 12回目の首長を迎えてのセミナーメイトシンポジウム。今年は民間企業の経営者出身の大刀洗の安丸国勝町長をゲストに、「あかぬけた田舎町をつくる!」を掲げた経営感覚あふれる自立のまちづくりについてお話を伺いました。地域づくりは行動できる役場つくりからと女性総務課長の誕生や、町議会への男女共同参画研修。町の地域づくり実行委員会「もちの木の会」と共催された区長研修など、具体的で大変参考になるお話でした。
また、元あすばる館長で、前大木町副町長の高山史子様からは最近の男女共同参画事情と、大木町でのどのように男女共同参画を推進されたかをお話いただきました。
会場からは、審議会公募枠や、審議会委員としての心構えなどについて質問や意見交換が活発に行われました。「トップの意識が地域を変える」今後ともこの事業を続けていきます。
 

明日の自分を発見!ひよっこ女社長と語る元気の源


主催団体    その先を目指す次世代レディコミュニティ ネクス☆レディ Vivace

 ビバーチェ!では「明日の自分を発見!ひよっこ女社長と語る元気の源」と題して、株式会社スカイミント代表取締役岩崎かおるさんを講師にお迎えしワークショップを開催いたしました。 岩崎さんは現在関東を中心にタクシー相乗りマッチングサイト「タクトモ.com」を運営されています。ITの知識がほとんどない状態から起業、同サイトを立ち上げ人気サイトにまで成長させた実績をお持ちです。そんなご自身の経験をもとに自分の構想を実現する方法についてお話しいただきました。 参加者は20代~70代まで、学生・個人事業主・主婦・会社員とその職業も幅広く、 ほとんどがお一人での参加だったにも関わらず、グループワークは大変盛り上がり、発表タイムでは各々のグループがオリジナリティに溢れた構想を披露しました。ワークショップ終了後も講師・運営スタッフを含めた参加者の交流は続き、参加者にとって大変満足度の高いワークショップだったようです。

映画「山川菊栄の思想と活動―姉妹よ、まずかく疑うことを習え」上映と監督山上千恵子さんのトーク


主催団体    北京JACふくおか

 3月11日の東北大震災やその後の原発問題で、過熱するマスコミの対応に戸惑う私たちにとって「私たちはいつ私たち自身の魂を形成する権利を彼らの手に委ねたのか、私たちの若き姉妹よ、まずかく疑うことを習え」(1918年「男が決める女の問題」)の山川菊栄のメッセージは、とても強い勇気を与えてくれました。映画上映と同時に監督の山上千恵子さんから、映画が出来上がっていく過程や、山川菊栄を取り巻く人々の思いや、その中に込められた監督の思いを伺うことで、より深く山川菊栄に近づけた気がします。
監督の「記録の証言をされる人々がもうギリギリの世代に来ている。次代の人たちに伝えて行く為にも、記録として保存していくことが大切です。」という言葉を励みに活動していきたいと思います。
 

男女共同参画社会の実現に行政相談制度の積極的活用を


主催団体: 総務省男女共同参画担当委員有志

 「変革の時、制度が先か意識が先か」と題して筑紫女学園大学名誉教授の石橋美恵子先生に講演いただき、選挙制度、結婚制度、家族政策を中心に制度改革における日本とフランスの違いをお話いただきました。フランスでは意識が高まったところで法律ができ、日本はその反対で法律制定後に意識を高める運動がなされるという指摘をされました。その後に「行政相談制度50年のあゆみ」を視聴し、委員3名から「派遣労働者の離職理由の指導内容の統一について」「住民登録がないDV被害者の市営住宅入居について」「行政相談委員法第4条意見の活用について~車いすマークのついた駐車場を車椅子利用者のみが使用できるよう、行政機関が証用のステッカーを配ってほしい~」の事案報告がなされました。

おや?できてますか、親 縲怩アれが母子家庭の生活実態縲鰀


主催団体: 社会福祉法人 福岡県母子寡婦福祉連合会

 福岡県母子寡婦福祉連合会は、「おや?できてますか、親」~これが母子家庭の生活実態~と題して、平成19年に行った独自アンケートの結果を基に、母子家庭の家族構成・就業の状態・他世帯との所得格差を可視化し、母子家庭の抱える諸問題についてアンケートの内容と共に会場の方から発言を頂きディスカッションをおこないました。助言者の北原先生からは、家庭裁判所の監督員としての養育費問題などの実体験からお話を頂き、子育てについて、「子どもの幸せを一番に考え、責任を持って子どもを育てる。そのために子どもたちと対話を!その面談の場は、食卓を囲むときが一番ふさわしい。一緒に食事をすることが、とっても大切。特にひとり親の場合は、子どもと向き合う大変大事な時間である。賢い母になってほしい」と真剣な中にジョークを交えたお話があり、明るく元気の出る有意義な企画を行うことができました。

女性の知・価・羅(ちから)で新しい社会へ!~男女共同参画と災害に強い地域づくり~


主催団体: ふくおか県「翼の会」

 立教大学大学院教授で、危機管理を専門にされている萩原なつ子さんが、3.11の大地震について東京で実際に体験したことや目の当たりにした被災地の状況、その後の被災地への支援活動などについて報告され、私たちが災害に備えてどのようなことに気をつけ、準備すればよいのか、また、災害から学ぶ地域づくりについてお話いただきました。
災害に備え、常日頃から災害に対する関心を持ち、危機管理意識を磨いておくこと。大災害では行政も被災することを念頭におき、地域づくりの中で、災害の前にあった社会よりも良い社会を目指し、自助、共助、公助の3つをうまく組み合わせて、好事例を徹底的に取り入れていくことが大切ということでした。防災計画や災害支援には男女共同参画の視点が必須であり、そのためには、意思決定の場への女性を増やすなど、平時からの男女共同参画を意識づける必要があると結ばれました。
 

なぜ若者が残らない 地域とジェンダー ~ティーンエイジャーとシニアの共(郷)演~

主催団体: 生涯学習をすすめる甘木朝倉女性会議

 10代の若者4名とシニア世代3名によるパネルディスカッションを開催しました。なぜ若者が地元に残らないのでしょう?「就職先がない」「農業は男性や長男に継がせたい、早く嫁に行け、あるいは嫁を貰え」などと若者にとってジェンダーの縛りを感じるものが残っており、農村も新しい視点で考え直す時期にきているようです。4名の若者からは「親元を離れて社会人として成長したい」「朝倉が好きだから将来的には戻ってきて、地元で役立つ仕事をしたい」などと夢と地元を思う気持ちが交錯する本音が語られ、70名の参加者の胸を熱くしました。「高齢者もイキイキと活動し、若者が戻ってこれる住みよい地域を創っていこう」と83歳の女性が輝く笑顔で語られました。これからの社会は、一人ひとりが”行動と参画”をしながら元気に年を重ねる「アクティブエイング」の時代です。

『今日から心が楽になる』オンナだらけの本音トーク  ~知っておきたい女性の病気~

主催団体: 一般社団法人ピュアウーマン

 ピュアウーマンは設立1年で、今回初めての大がかりなシンポジウムを企画いたしました。女性が楽しく過ごすためには、まずは自身の健康からという、当たり前のことですが見落としがちなことを大切に考えています。そのうえで、あまりにも女性が自分の体や女性特有の病気を知らなさすぎることもわかりました。そこで前半は医師に「女性に多いがんの基礎知識」さらに、どんな人がなりやすいの?という具体的なポイントも加えてわかりやすく楽しい講義をしてもらいました。そして後半は、テレビでおなじみのピュアウーマン委員達に参加してもらい、実体験やエピソードを皆さんとにぎやかにお話ししました。ひとりでも多くの女性が定期検診に行っていただけるよう、さらに子宮頚がんの予防啓発運動も続けたいと思います。




 

【フォーラム2011】

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