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中島 みゆき(なかしまみゆき)さん

女性農業者グループ「まかせな菜みつはし」 代表

仲間と育てた自慢のサツマイモで地元を元気に!

 柳川市の郊外、小麦・米・なすなどの生産が盛んな三橋町で地元農業を一途に支えてきた中島みゆきさん。生産加工の研修などで出会い、共に学んだ地元農家の女性25名と「まかせな菜(さい)みつはし」と命名したグループを2001年に結成し、イベント販売を始めた。以来、リーダーを務めている。
 主力商品は“芋けんぴ”。仲間とサツマイモを育て加工し、地元イベント「中山大藤まつり」で販売したところ、素朴で自然な甘味が幅広い世代から好評を得た。そこで芋けんぴの販売を軸にまつりのサポート活動にも力を入れ、毎年忙しい農作業の合間を縫ってはラジオや新聞社などのマスコミを活用して積極的なPRを行い、集客の拡大に尽力。結果、来客数は伸び、遠く県外からも観光客が訪れるようになった。11回目を迎えた今年は、なんと16万人近くが押し寄せた。中島さんらが育てたまつりは、市の活性化に大いに貢献している。

畑に活気を取り戻したい!

 まつりの開催地に続く矢部川沿いの中山地区は、幼い頃に父と通った場所でもある。当時は、隅々まで手入れが行き届いた豊かな畑が広がっていた。ゆったりと流れる川を眺め、父と並んでスイカを食べた思い出を懐かしそうに話す。持ち主が高齢化した上に後継者不在の状態が何年も続き、雑草に覆われていく姿に「やりきれない思い」を抱いた。この遊休地を借り受け、作物を育てることで、何かできるかもしれないと、小さな一歩を踏み出した。仲間と共に専門家のアドバイスを受け、地質に適したサツマイモを栽培。収穫できた甘みが強く上質な芋を加工・販売して、見事畑を再生させるきっかけを掴んだ。
 一方で、畑に人を招き植え付けや収穫作業などの体験を楽しんでもらう企画にも積極的に取り組んでいる。体験型観光の面白さは、多くの人に興味を持ってもらえると確信しているからだ。それは、約20年前の海外農業研修でスイスやドイツなどEU諸国の農家に宿泊をして学んだ自身の経験によって裏付けられていた。当時全国から参加した40名のうち女性は3名。それも、初の参加だったという。日本とは大きく異なる農作業の話は「初めて知ることも多く、とても興味深かった」し、「採れたての作物をシンプルな料理で味わう楽しさ」は強く印象に残ったと語る。植え付け・収穫体験の主な対象は、当初、地元の園児や小中学校の生徒だったが、徐々にその枠を都市部へと広げていった。柳川市観光課やNPOなどと協力した、畑の魅力をまるごと味わってもらう企画は評判となり、年を重ねる毎に動員数を増やしている。さらに地元の若手就農者の婚活応援に的を絞ったツアーも開催し、成婚カップルも誕生した。

パワーの原動力となるもの

 日々過酷な労働を強いられる農家の仕事と、家事・育児を両立させるだけでも多大なエネルギーを要するはずなのに、“個人の利益”には結びつかない活動に、労力を惜しまず飛び回る。初めはおぼつかなかったパソコンでの会計管理や広報記事作成も、今では手慣れたものだ。パワーの源は「自分のまちを、明るく元気にしたい」という強い願いに他ならない。その姿勢からは、生まれ育ったふるさとへ、自分のできる形で恩返しをしようという思いが伝わってくる。同じ志を持つ気の置けない仲間と共に過ごす時間は、仕事とはいえ楽しい語らいの場でもある。「グループの中には妻の活動にあまり賛成しなかった夫もいましたが、今は進んで協力してくれます。楽しそうに働く妻の姿を見て、応援したいという気持ちが湧いてきたんでしょう。嬉しいですね!」と喜ぶ。「地元の素材を使った自分たちの料理を提供できる食事処を持ちたい」。未来の夢を語る中島さんの笑顔は、出会った人を元気にしてくれる力がある。 (2014年11月取材)

コラム

コラム

  「独身時代から列車の旅が趣味」と笑う中島さん。気さくで屈託のない人柄は、たとえ見知らぬ旅先の土地においても温かく迎えられるのだろう。「ざっくりと行き先を決めたら細かい計画は立てません。自由な旅が好きです」。夫と二人で気ままに行きたい場所を決め、鉄道旅行を楽しむ。「阿蘇の登山列車もいいですよ。夏に孫と一緒に旅をしました」と嬉しそうに語る。訪れたい場所はまだまだ尽きないそうだ。

プロフィール

柳川市出身。地元の専業農家と結婚。1996年から2000年福岡県女性農村アドバイザー。2001年地元の女性農業者とともに「まかせな菜みつはし」を結成。会長を務める。2012年柳川ブランド推進協議会による体験型観光交流企画「よかばんも~おいでん会」副会長。市や近隣市町村の依頼を受け、講演や講師などを務める。






キーワード

【な】 【農林水産】

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