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祝迫 五輪子(いわいさこさわこ)さん

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株式会社井筒屋 営業本部 CS推進担当課長 

前向きに取り組めば、どんな経験も活かされる

 北九州市に本社を置き、地域を代表する百貨店『井筒屋』。祝迫五輪子さんは18歳で入社して以来、様々な売り場で経験を積んできた。現在は顧客満足(CS)を推進する部署の管理職として、社員教育に関わっている。「30年は長いね、とよく言われますが、自分としてはあっという間。異動が多かったのでいつも新鮮でした」。

キャリアは一つひとつの積み重ね

 中学、高校はバスケットボール部で活躍した祝迫さん。運動が好きで、デスクワークには苦手意識があった。事務よりも接客に興味を持ち、就職を決めた。「あの頃は管理職になるなんて思わなかったですね」と朗らかに語る。
 最初の仕事は婦人服売り場の販売。必要なことを覚えるだけで精一杯だったが、3年後には後輩指導も任されるようになり、だんだん仕事が楽しくなった。婦人服の副主任、商品を仕入れるバイヤー、婦人肌着の担当長を経て、30代半ばで化粧品売り場の責任者になった。どんな役割が与えられても、前向きに考えて実直に取り組んでいけば、道は拓けることを学んだ。
 順調にキャリアを積んでいくなか、結婚12年目に妊娠。育児に専念するため退職の意向を伝えたが、上司からは続けることを強く勧められた。家族の応援もあり、「とりあえず、やってみよう」と育児休暇を取得。36歳で出産し、子どもを母親に預けて復帰することになった。

接客研修の講師に

 復帰後、間もなく、販売員教育を専門とする関連会社が設立され、立ち上げメンバーとして人材教育を任されることに。「知識がないし、教育なんて自信がない」と言う祝迫さんに、上司は「まずは外部講師のやり方を見なさい。本を読んだってダメ。真似して覚えて、それから自分のやり方を築けばいい」と助言し、背中を押してくれた。
 誰もがよい接客をしたいと願いながらも、やり方がわからずに苦労をしているケースが多い。売り場経験が豊富なだけに、販売員の悩みはよく理解できた。豊富なノウハウを持つ外部講師から知識を吸収し、伝える術を学んだ。
 研修では、顧客との接し方、笑顔の練習など技術面のレベルアップと同時に、モチベーションが上がるようメンタル面にも力を入れた。他企業から依頼があれば、祝迫さん自身が外部講師として接客教育に出向いた。

次世代を育てる役割を担う

 研修担当を5年務めた後、再び売り場に戻る。今度の役目はフロアマネージャー。百貨店の顔である1階の洋品部を統括する仕事だ。やりがいがある分、プレッシャーは大きかった。
 そんな中、上司の提案で、全テナント100人余りの販売員を対象に、祝迫さんが教育をすることになった。接客の勉強会を通してコミュニケーションが潤滑になり、業務改善や売上アップにもつながった。会社初の試みは予想以上の成果を上げた。
 その後、人事部の能力開発担当となり、一貫して教育に関わっている。現在は顧客満足の向上を目指し、北九州の3店舗と山口、宇部で、各売り場の従業員とミーティングや勉強会を重ねる毎日だ。社内外で接客研修も担当している。
 今後の課題は、次世代を育てること。「地域のお客様の期待に応えられるよう、井筒屋ならではの接客を磨いていきたい」と話す。接客のあり方を若い社員に伝えつつ、それぞれの個性を活かすサポートを心がけている。人と人が織り成す現場のサービスは、教科書通りにいかないことも多い。どんなときも最善の接客をするために、培った知識と誠実な姿勢を伝え続ける。 (2014年4月取材)

コラム

カラオケと岩盤浴が元気の秘訣

 毎週1回は会社の人に声をかけ、みんなで飲んだ後にカラオケに行く。「コミュニケーションが取れるし、ストレスも発散できます!」と言う祝迫さん。
健康と美肌づくりのために、岩盤浴も欠かさない。「寝ているだけで汗が流せて、すごく気持ちいいですよ」。

プロフィール

北九州市生まれ。高校卒業後、1983年、株式会社井筒屋に入社。婦人服、化粧品など様々な売り場で、販売、バイヤー、売り場責任者を経験する。2002年、株式会社井筒屋ファッションサービスに出向し、販売員の接客教育を担当。その後、洋品部のフロアマネージャーを経て、人事部に異動し社員教育に携わる。2011年営業本部CS担当課長に就任。

 

 

 

 


 

 

 

 

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