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【センター長コラム No.78】 今こそ「本気の」女性活躍を

こんにちは。ノウゼンカズラが鮮やかに咲いています。ピンクの花はランタナです。かわいい花ですが、枝は繁殖力が強く、ちょっと油断すると、ブッシュ状態になります。

お変わりありませんか。

  

 

先月、世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ・レポート2022」を発表しました。

 

今日は、我が国のジェンダー・ギャップが大きい分野の1つである「経済分野」の指標の1つ「役員・管理職における男女格差」についてお話をしたいと思います。

(「ジェンダー・ギャップ・レポート2022」の詳細は、「センター長コラムNo.77」をご覧ください。⇒こちら

 

今年の「経済分野」のジェンダー・ギャップ指数は0.564(順位は121位)で、昨年の0.604(117位)から大きく後退しました。

役員・管理職におけるジェンダー・ギャップ指数も、昨年の0.173から今年は0.152と値を下げており、女性の活躍は、進展するどころか後退しています。

 

次のグラフは、内閣府男女共同参画局が6月に発表した『令和4年度版男女共同参画白書』に掲載された「諸外国の就業者及び管理的職業従事者に占める女性の割合」についての国際比較です。

 

 諸外国と比較して、就業者に占める女性の割合については大きな差はありませんが、管理的職業従事者に占める女性の割合は、諸外国の多くが30%以上なのに、日本は13.2%と大変低い状況になっています。

 

そして、女性の割合は、係長級、課長級、部長級と、上位の役職になるほど低くなっており、女性の昇進は進んでいないのです。

 

このことは、男女の賃金格差にも反映されており、男女の賃金は年齢が上がるほど格差が拡大しており、50代でその格差は最大になっています。

 

ところで、女性管理職が少ない理由として,「女性が希望しない」、「女性に昇進意欲がない」と言われることが少なくありませんが、果たしてそうでしょうか。

 

今年8月22日の「日本経済新聞」朝刊に興味深いアンケート結果の記事が掲載されました。

日本経済新聞社が、令和入社の女性社員1000人を対象に、今年7月に行ったアンケート調査の結果です。

 

記事によると、社会人としての理想の働き方に関して、「ワーク・ライフ・バランスを重視する」という選択肢に大多数の人が「そう思う」と回答(93.5%)し、しかも、「仕事や出世を優先したいか」という問いにも、35.5%の人が「そう思う」と回答したということです。

 

回答者は、元号が平成から令和に変わった後に大学や大学院を卒業して社会人となった女性で、平均年齢は23.9歳、入社1~3年の社員です。

 

令和に社会人となった女性は、昭和型の企業戦士のような働き方ではなく、私生活を大事にしながら仕事を続け、かつ、女性活躍や昇進に前向きな姿勢であることが分かります。

 

「関西経済同友会」が行ったアンケートでも、多くの女性が昇進を希望しているということが指摘されています。

 

今年4月に、関西経済同友会の女性活躍委員会が、『今こそ本気の「女性活躍」を ~Well-Being型管理職への転換で企業価値向上~』という提言を出しましたが、提言作成にあたって、同委員会が会員企業の従業員を対象に昨年11月~12月に行った調査で、女性社員の52.2%が、入社時に「管理職になりたい」と考えていたという結果が報告されています。

 

もはや、「女性自身が昇進を望まないので」という女性責任論は通用しなくなっており、「女性は昇進を望んでいる」ということを前提に、人事や研修を行っていかなければならなくなったと言えます。

 

また、今年3月の「日本経済新聞」には、就職活動中の女子学生に対して行った別の調査の記事も掲載されています(令和4年3月28日朝刊)。

 

この調査は、今春卒業の女子学生1000人に対して行った調査で、就職活動中に、この会社では活躍が見込めないとして選考を「辞退」した企業があるかという問いに、21%の学生が「はい」と答えているのです。

 

就活中にジェンダー・バイアスを感じた点としては、「採用や配属・昇進に男女差がある前提を感じた」、「出産後の子育ては女性がするものとの意識を感じた」、「出産や結婚で女性は仕事を辞めるものとの意識を感じた」といったものが多く、「会社パンフレットの『活躍する社員』がほとんど男性だった」という回答もあります。

 

そして、最終的に、「産後働き続けている女性が少ない」、「希望部署に女性が少ない」、「社員の話を直接・間接的に聞いて」、この会社では女性活躍は見込めないと判断し、自ら選考を離脱していたのです。

 

ジェンダー・ギャップ指数を発表している世界経済フォーラムは、男女の不平等は、女性の生活の質を損なうだけではなく、「人材の半分の潜在能力を十分に活用していない国は、競争力を損ない、国の長期的な成長と幸福にも重大なリスクをもたらす」ことを指摘しています。

 

女性という潜在能力を活用しない会社は競争力を損ない、会社の長期的な成長と発展に重大なリスクをもたらすということを認識し、今こそ、本気の女性活躍の取組をすべきだと考える次第です。

 

 

さて、「あすばる」では、上に紹介した関西経済同友会の提言『今こそ本気の「女性活躍」を ~Well-Being型管理職への転換で企業価値向上~』を取りまとめた女性活躍委員会の委員長を務められた、関西経済同友会常任理事の上田理恵子さんによる講演会(オンラインでのご登壇)を、9月30日(金)に開催します。

 

Zoomによるオンライン配信をしますが、「あすばる」の視聴会場で参加される方には、関西経済同友会の提言書をお渡しします。講演会の詳細・お申し込みはこちら

 

多くの方のご参加をお待ちしています。

 

 

最後は、マイ農園だよりです。スイカが何個か実をつけました。今年は、ゴールデンウィークに植えた苗の生育が悪く、5月末に植え替えたため、受粉も遅れ、まだまだ先は長いです。プランター栽培の万願寺唐辛子は、たくさん収穫できています。

残暑とコロナ、くれぐれも健康にご留意ください。

ではまた。                        (2022.08.23)

  

 

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