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【センター長コラムNo.54】 「地域がつながる、人がつながる」ーー あすばる大交流会を終えて

少しご無沙汰しました。お変わりありませんか。

今日の花は椿です。おしべが広がっているのが特徴の肥後椿は、存在感抜群です。

 

 

2月28日に、「地域がつながる、人がつながる」をテーマに「あすばる大交流会」を開催しました。

この交流会は、地域で活動している皆さんが、お互いの活動を知り合い、学び合うことによって、自身の活動の参考にしたり、ネットワークを広げたりするために行っているものです。

 

今年は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、会場に集まって交流する形式ではなく、オンラインでの交流会としましたが、参加者は、3月8日の「国際女性デー」を前に、ミモザ色の服を身につけたり、画面の背景をミモザ色にしたりと、華やかな交流会になりました。

 

交流会後のアンケートによると、すでにSNSでつながったり、情報共有を始めたり、イベントに参加したりと、この機会を活用してくださっており、うれしく思います。

 

交流会では、昨年が男女雇用機会均等法制定35年、日本の女子差別撤廃条約批准35年であったことから、労働省婦人局長として男女雇用機会均等法の制定にご尽力された赤松良子さんと、女子差別撤廃条約の研究・普及活動を続けている「国際女性の地位協会」共同代表の山下泰子さんのお二人からメッセージをいただきました。

 

均等法の制定当時を振り返ると、戦後、憲法で男女平等が定められたものの、雇用における男女平等という概念はなく、労働基準法は女子保護規定をし、男女雇用平等法はないという状況の中、女子差別撤廃条約批准のために新たに均等法をつくらなければならないという制定作業でした。

 

労働側の「差別禁止、違反には罰則も」という主張と、経営側の「雇用平等法そのものに反対」という構図の中で、赤松さんたちの大変なご苦労によって、「退職・解雇以外は努力義務」という着地点での均等法制定となったものです。

 

赤松さんの著書『均等法をつくる』(勁草書房、2003年)にも、また、当時の赤松さんの国会答弁でも、不十分な規定となった無念が述べられていますが、均等法が制定されたことの意義は計り知れません。1997年に均等法が改正され、努力義務規定が禁止規定に改められたときに、制定作業時に赤松さんの部下であった松原宣子さん(後に労働事務次官)が、「醜いアヒルの子が、美しい白鳥になった」と言ったように、法が制定されていたからこそ「白鳥」に姿を変えることができたのです。

 

赤松さんは、現在91歳。女性の政治参画を促進するための「クオータ制」の推進に精力的に取り組んでおられます。赤松さんからは、より多くの女性が、政治や経済の分野で活躍することを願っているという力強いメッセージをいただきました。

 

山下泰子さんは、35年前のもう一つの出来事である第3回世界女性会議(ナイロビ会議)に出席したときに肌で感じた「連帯:solidarity」の力のお話をされました。ナイロビ会議には、157か国の政府代表とNGOの参加者が出席し、その数は、15,000人とも20,000人とも言われます。

 

第3回世界女性会議は、それまでの先進国の女性と開発途上国の女性の対立という図式から、多様性を認め合った上での女性の連帯へと変わった転換点であり、国連が政府間の交渉の場という遠い存在ではなく、市民社会を巻き込んだ議論の場になった会議とされています。山下さんは、女性の連帯があれば社会を変えられると確信し、人生の目標を「ジェンダー平等に向けて女性差別撤廃条約の研究・普及活動をすること」に決めたということです。

 

山下さんは、あすばる大交流会に寄せて、まだまだ日本社会に根差している、固定化された男女役割分担の考え方を打ち破り、日本をジェンダー平等な社会にするため、「連帯」して頑張りましょうと、エールを送ってくださいました。

 

交流会の記事は、月末に発行する「あすばる」の情報誌『あすばる~ん』に掲載しますので、お楽しみに。

 

さて、昨年12月25日に、第5次男女共同参画基本計画が閣議決定されました。

計画については、改めてコラムで紹介したいと思いますが、重点的に取り組む政策分野の1つに、「地域における男女共同参画の推進」が掲げられており、自治体や地域社会、女性団体、経済団体などが連携して、根強い性別役割分担意識を解消し、女性の参画を進めることで、公正で活力ある地域社会を構築することを目指しています。

1人では困難なことも仲間がいれば進めることができ、仲間どうしがつながれば、さらに大きな力となります。

 

SDGs(持続可能な開発計画)においても、目標達成のため、パートナーシップによる実施手段の強化が目標17に掲げられているように、「連携」「連帯」は、いまや物事の遂行には欠かせない手段です。

 

あすばるでは、これからも、地域がつながり、人がつながる事業を展開するとともに、あすばると皆さんがつながって、男女共同参画社会の形成を進めていこうと思います。これからもよろしくお願いいたします。

 

 

終わりは、マイ農園だよりです。

タラの芽が大きくなりました。ソラマメの花も咲き始めました。早く本当の春が来てほしいと思います。

どうぞ健康にご留意ください。ではまた。            (2021.03.18)

 

 

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