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【センター長コラム】「殻を破れ」 福岡国際女性シンポジウム パネル討論  (2018年9月19日配信)

殻を破れ Cast Your Shell

 

   福岡国際女性シンポジウムでは、大崎麻子さんによる基調講演「世界はなぜ、ジェンダー平等をめざしているのか?」のあと、「ジェンダーギャップ指数から考える女性の活躍推進」をテーマに、パネル討論を行いました。

  会場の皆さんにも、うちわを使って討論に参加していただきました。
 

 

  討論の合言葉は「殻を破れ Cast Your Shell」。144か国中114位という日本のジェンダーギャップの現状について、女性活躍を阻んでいる障壁を「殻」に見立て、まず、4人のパネリストの皆さんに、それぞれの立場から「殻」は何かを分析・解説していただき、その上で、その殻を破る方法について提言をいただきました。

 

   

  

      
  
  ジェンダーギャップ指数を計る、政治参画、経済参画、健康、教育の4つの指標のうち、最もジェンダー格差の大きい政治参画に関して、お茶の水女子大学准教授の申琪榮さんは、政治分野は他の国でも男女格差の大きい分野であるが、外国はパリテやクオータ制など、乗り越える方法をいろいろ使って努力してきたと説明、九州大学法学部教授の南野さんは、政治分野の男女共同参画法ができ、女性の政治家が生れてもまだ十分な能力を備えていない場合があるかもしれないが、それは男性の政治家でも同じことで、社会全体でフォローする必要があると述べました。ハワイ出身で日本在住30年のルース・マリー・ジャーマンさんは、アメリカ人は個人として自立しているが、日本人はチームワークを重んじる、会社では個人の能力というより性別によって仕事が与えられていることが多く、女性はサポーター的な仕事をしていると指摘しました。大崎さんは、経済分野で、女性の労働参加率は上がったが、管理職割合はまだまだ低い、アンコンシャスバイアスもあると指摘しました。
  つまり、殻は、日本人の意識、男性中心の社会風土、制度と言えます。ジェンダー平等はもはやグローバルスタンダードです。日本の歩みの後進性と無意識のバイアスの存在を自覚し、これらの殻を破るために、男性も女性も殻を破る努力をしなければならないということが分かりました。
  

   
  シンポジウム終了後、多くの方からメールや電話をいただきました。パネル討論の中で、大崎麻子さんが、テレビのコメンテーターをするとき、視聴者からよかったという電話がかかってくると、大崎さんもスタッフも大きな励みになると言われていました。

  あすばるでは、これからも皆さんの心に響く事業を展開していこうと思います。是非ご参加ください。そしてご感想をお寄せください。 

                                                                                                                (2018.09.19)

 

 

 

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