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松村 佐和子(まつむらさわこ)さん

北九州市女性団体連絡会議  会長

背中押してくれた先輩の思いをリレーしたい

 北九州市内で活動する107団体でつくる「北九州市女性団体連絡会議」。1985年の「国連婦人の10年」の第3回世界女性会議(ナイロビ会議)に向け、1984年に市内各区で開催された「北九州女性会議」が土台になったものだ。
 北九州市内七区から各区の男女共同参画地域推進の会や北九州市婦人団体協議会、福岡県女子体育連盟などが加入しており、会員総数が約2万人。松村さんは2012年からその会長を務めている。会長として選ばれたのは、「私自身の個性が弱くもなく、強くもなく、他団体とうまく調和がとれると思われたのではないかな?」と謙遜する。
 ちょうど2013年が設立30周年の節目とあって、取材に伺ったときは11月に行う記念行事の準備に大忙し。2014年2月には北九州市の市政50周年記念事業のフィナーレ「北九州市民マラソン」に同会議から200人以上がボランティア参加するなど、大きな行事が目白押しだ。「私は77歳だけど、今でも90歳を超えた先輩から叱咤激励されます。のんびりしておられんのですよ」と屈託なく笑う。若いときから、女性の活躍をリードする先輩にずっと背中を押され続けてきたそうだ。

体育教師として垣間見た“男女共同参画”

 もともとは体育教師。 子どものころからソフトボールが大好きで、年中日焼けで真っ黒。中学校では女子ソフトボール部でのびのび活動した。「教員時代も、私は特に男女差で悩むこともなく、部活指導に夢中になって楽しく過ごしました」と振り返る。 
 ちょうどそのころ、「女性と子どもの生涯の健康づくりは、女性の手で」をモットーに、大学時代の恩師・竹内愛子さんが、女性体育指導者でつくる「福岡県女子体育連盟」を設立。加えて、「北九州女性会議」が発足するなど、女性の社会的な活動が活発に起こり始めていた。「当時の私は、部活指導に専念したかったんですが、恩師から、『女性たちが頑張っているんだから、力になりなさい』と巻き込まれた」と笑いつつ、「そのおかげで、私の視野も、体育指導以外の世界に広がったんだと思います」と語った。
 現在は、恩師の思いを継ぎ、松村さん自身が福岡県女子体育連盟の会長も務めている。

もう一人の師から学んだボランティア精神

 教育センター指導主事、小学校校長も務めた松村さん。「北九州市公立学校等退職女性管理職の会」で、もう1人の師に出会うこととなった。神戸以西で初めての女性公立中学校長であり、92歳で今なお北九州ESD協議会代表として、市民運動をリードしている寺坂カタヱさんだ。「常々言われたことは、退職したら地域のためにボランティア活動をせないかんということ。教員の世界は狭いから、いろんな団体や活動とかかわっていかんとダメだということでした」。
 北九州市民マラソンに北九州市女性団体連絡会議から大勢のボランティアスタッフを派遣することは、この幅広い地域活動の喜びを大勢の人に実感してもらうチャンスをとらえる。「こういう機会はめったにないですからね。地域のために役に立つことをしようという気持ちが大切。それが、私たちの本当の生きがいにもなる。参加してくれたボランティアの方々が、『やってよかった』と思ってもらえるような場にしたいと思っています」と意気込みを語った。

専門分野で地域貢献も

 福岡県女子体育連盟で力を注いでいるのは、ダンス指導。ダンスは年齢を問わずに楽しめる運動で、松村さんは今、市民センターの中高年ストレッチ体操をサポートしている。「私も週2回くらいは参加していますが、楽しいんですよ。音楽に合わせて体を動かすプログラムは、準備運動でもにこにことやれる。70代、80代の参加者の方々がみなさんお元気で、こちらの方がパワーをもらうくらいです」。シニア世代の寝たきりを予防し、生き生きと日々を楽しめるきっかけとなる地域活動も、松村さんの生きがいだ。
 一方、北九州市女性団体連絡会議では、これからの世代が、より視野を広げて心豊かに生きられるよう願いを込めながら、毎年1回市長講演会を開いたり、講師を招いたフォーラムを開いたり、学びの場を提供している。「『自ら可能性を狭めるな』『多様な人と交わって地域で役に立つ人になれ』。先輩たちのそんな心意気を、若い人たちに伝えていけるよう、まだまだ頑張ります」。

                                         (2013年9月取材)

コラム

めざせ!東京オリンピック

2020年の東京オリンピック開催が決まり、地域の体操クラスでも話題になったそうだ。松村さんはオリンピックの年は84歳。「自分は元気で過ごせているかな?」と思っていると、80代後半の女性が「私、オリンピック行くよ!」。みんなが「大丈夫?」と聞いたところ、すぐに「大丈夫。今から積み立てるから」との返事。元気なことは大前提で、旅費の心配をされたと受け止めたのだ。「私も、負けてはおられませんね」と松村さん。いつも、周囲に勇気づけられることで頑張れるそうだ。

プロフィール

北九州市出身。福岡学芸大学(現・福岡教育大学)を卒業後、北九州市内の小中学校で体育教員を務め、陸上部の指導にも力を注ぐ。北九州市立教育センター指導主事となった後、小学校校長。現在、北九州市女性団体連絡会議会長、福岡県女子体育連盟会長を務める。






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