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秋吉 傳子(あきよしつたこ)さん

「ごえん会」主宰 「食考房つくし」代表

誰もが笑って過ごせる場所を

 「もともと人のお世話が大好きで」と大らかな笑顔で話す秋吉傳子さん。久留米市善導寺町の自宅を一部開放して、週に2日、地域の高齢者や障害者を受け入れている。隣接する味噌工場には、スタッフとして体の不自由な人に働いてもらっている。「みんなで昼食を食べた後は、おしゃべりを楽しむ時間」と、誰もが家族のように憩える場を作っている。

自宅介護の経験から福祉活動へ

 秋吉さんが福祉活動に目を向けるようになったきっかけは、夫の両親を介護した経験だった。3人の息子を育てながら、自宅で10数年にわたり、病気の義父母の面倒をみた。24時間、目の離せない状況で、家事と育児、介護を行うのは、精神的にも肉体的にも大変だと身をもって知った。義父を看取った後、「これからは、地域のお年寄りの面倒は地域で見なければ」と、高齢者のお世話をするボランティアグループを立ち上げ、数年間活動した。
 その後、独り暮らしの高齢者や、日中お世話をする人のいない障害者、認知症の人など、誰もがくつろげる場所を、と週2回、自宅の一部を開放するようになった。

地域の人を誰でも受け入れる「ごえん会」

  「いろんな人とのご縁を大切にしたい」との想いから、「ごえん会」と名付けた自宅サロンでは、来た人に自由に過ごしてもらう。「来たよ~」「いらっしゃい」というやりとりと同時に、嬉しそうに秋吉さんに抱きつく人も。認知症の人には送迎をし、しばらく姿を見せない人がいれば、自宅を訪ねて声をかけるそうだ。
 近所から来るボランティアスタッフと秋吉さんとで食事を作り、お昼には大きなテーブルを囲んで、全員で食事をする。「家にいたら話す相手がいない人も、ここに来たらみんなよく笑うんです」。食後はみんなで片付け。その後、簡単な計算問題や刺繍といった頭と手先を使うことをしたり、童謡・民謡を歌うなど思い思いに過ごす。まるで訪れる人みんなが家族であるかのように、ゆったりとした和やかな時が流れる。
 ほかにも、地域の高齢者を集め、手作りのお弁当を準備して誕生会を行ったり、近所の小学生に声をかけて一緒にご飯を食べたりと、みんなを元気にする活動をスタッフと共に続けている。また、自宅に隣接する味噌作りの工場には、体の不自由な人に働いてもらい、自立を支援している。「私はいい勉強をさせてもらってます」。これまで多くの人のお世話をしてきた秋吉さんが口にするのは感謝の言葉だ。

最期は人の温もりに包まれてほしい

 周囲からは「あんたはね、福祉活動をするために、神様から生かされてるとよ」と言われるそうだ。自らも「私は本当に世話好き」と笑う。70代を迎え、「ひと休み、ひと休み」と自分に言い聞かせながら、活動を続ける毎日だ。
 これからの夢を尋ねると「ここで、みんなで仲良く最期の時まで過ごしたい。みんなのわがままも聞いてあげたい。何よりも、人の会話があることで心がなごむから。人が亡くなって心から悲しむ、そんな人間らしい場所にしたい」。と、慈愛に満ちた言葉が返ってきた。

                                    (2013年7月取材)

コラム

世界中の海をダイビング

趣味のダイビング歴は20年。これまで、パラオ、モルディブ、メキシコと世界中の海に潜ってきた。足に人工関節を入れているため、普段は不自由な思いをすることがあるが、水の中では痛みもなく快適。「ダイビングの魅力は、無になれること」と、満面の笑みを浮かべる。

プロフィール

 福岡市中央区出身。結婚し、3男をもうけたのち、夫の実家のある久留米市善導寺町へ転居。自宅の一部を開放し高齢者や障害者を受け入れる「ごえん会」を主宰。「食考房つくし」では、味噌作りのスタッフとして、障害者を雇用するなど、地域の福祉に貢献している。民生委員、保護司も務める。






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【あ】 【NPO・ボランティア】 【福祉】

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