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佐野 桜子(さのさくらこ)さん

株式会社ブレンダ 代表取締役

使命感を持つことが大事

 

自分の納得するドレスを見付けてほしい

 旅行が好きだった佐野さんは、大学を卒業して旅行会社に就職した。「仕事はとても楽しかったが、社会に出て経験を積むにつれ、『自分は何がしたいのか、何が向いているのか』と追求して考えるようになった」ため、興味がある物や事柄をノートいっぱいに書き出した。すると、「美しい物や感性に響くことが好きだということに改めて気が付いた。それらに囲まれていて、かつ、女性が長く働けて活躍できるブライダル業界に惹かれた」佐野さんは、旅行会社を退職し、ウェディングプランナーとなった。
 しかし、ウェディングプランナーとして仕事をするうちに、気に入るドレスが見付からず、涙を浮かべる花嫁に何人も出会った。「こんなに悩む人がいるなら、満足するドレスを作ってあげたい」と思った佐野さんは上京してドレスの勉強をし、2005(平成17)年に「BLENDA」を設立した。
 「今では東京からオーダーされるお客様もいる。泣く泣く諦めるのではなく、自分のお気に入りのドレスを着て、自分のしたい結婚式をしてほしい」と佐野さんは語る。

作り手としての変なプライドは捨てる

 BLENDAを設立して6年目になるが、佐野さんが今でも気を付けていることがある。それは、「業界の常識にとらわれない、少し距離を置く」ということだ。「ブライダル業界は一見、巨大産業だが、目先の利益ばかりに目を奪われると、お客様が本当にしたいことが叶えられない。作り手からの押し付けはせずに、あくまでも“満足できるドレスを作ってほしい”という『ニーズに応えること』が大事だし、『応える努力をすること』こそがプロの仕事」だと佐野さんは言う。
 さらに、「普通のOLでも、“自分はこうなりたい”という強い思いを持って行動すれば、必ず実現できるという姿を見せることが私の使命感。それが、後に続く人の力になれば」と、夢や使命感を持つことの大切さを佐野さんは語る。
 そんな佐野さんに、仕事のやりがいを尋ねると、「長く仕事をやるにつれ、出会える人も増える。多くの輝いている女性と出会えること」だと答える。彼女達から学んだ多くのことが、佐野さんの財産になっているからだ。

今できることで十分

 佐野さんは昨年男の子を出産し、育児と仕事を両立する日々を送っている。「出産するまでは仕事一筋でやってきたので、子どもと過ごすことで、人間らしい自分を取り戻せたり、癒しの時間を得たりすることができる」と語る。
 一方、同じく働きながら子育てをする女性には、頑張り過ぎないでほしいとも訴える。「子どもがいると、それまでと同じ時間の使い方はできなくなる。そのため、それまでできていたことができなくなる場面が必ず出てくる。頼れる人には頼らないと、自分自身がパンクするので、『今あなたができることで十分ですよ』と伝えたい」と語る。
 また、自身の出産を機に、「結婚や出産、介護は、女性が働く職場では必ず直面する課題だと再認識した。スタッフがそのような人生の転機を向かえても、仕事を辞めずに済むよう、会社環境を整えることも責任者の仕事」と考えるようになった。現在も、スタッフの負担を軽くするために、勤務時間を短縮した上で、どう仕事を効率よくこなしていくか試行錯誤する毎日だと言う。
(2011年3月取材)

コラム

「結婚式」の意義

 佐野さんは、こだわりを持って来店する女性に比べて、「女性にまかせる」と来店する男性が多いため、「男性にももっと結婚式の意義を考えて、積極的にかかわってもらえたら」と言う。その理由をある友人に言われた言葉から語る。「結婚する2人が生きてきた中でかかわった人が一堂に会する日は、自分の結婚式と人生の最後しかない。その内、お世話になった人に直接お礼を言えるのは結婚式だけだから」と。

プロフィール

北九州市出身。1998(平成10)年に関西学院大学を卒業し旅行会社に就職。2002(平成14)年にブライダル業界に転職し、ウェディングプランナーとなる。
2005(平成17)年に「花嫁さんの思い描くドレスを作ってあげたい」と思い独立し、ウェディングドレスショップ「BLENDA」を設立。オーナとして経営を行う一方で、ドレスのデザインも手がける。






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