福岡県ジェンダー平等フォーラム2025(11月16日/11月22日/録画配信)を開催しました

福岡県ジェンダー平等フォーラムのメイン会場となるクローバープラザ(春日市)では、11月16日(日)のプレイベントに続き、22日(土)にはメインイベントを開催しました。

【11月16日(日) プレイベント(クローバープラザ)】

「クローバープラザ家族の日フェスタ」と同日に開催したプレイベントでは、あすばる主催イベントの親子料理教室と3つの県民企画事業を開催しました。

■「けんちゃん先生の料理教室『親子で作るクリスマス料理』」(主催:あすばる)

「けんちゃん先生」こと嘉村健志さんを講師にお招きし、親子で楽しむクリスマス料理教室を開催しました。参加者はクリスマスにぴったりの3種類のメニュー(揚げないフライドチキン、丸ごとピーマン肉詰め〜トナカイver.〜、雪だるまクッキー)に挑戦しました。けんちゃん先生の指導のもと、焼き上がったピーマンの肉詰めにレンコンやトマトでトナカイの顔をデコレーションしたり、溶かしたマシュマロにデコペンで表情を描き込んで雪だるまを作ったりと、参加した子どもたちは自分だけのオリジナルクリスマスプレートづくりに夢中になって取り組みました。

 

県民企画事業

■「お父さんと子どものこづかいゲーム~親子で学ぶ!こづかいから見えてくる生きる力~」
(主催:グリーンコープ生活協同組合ふくおか)


カードを使った体験型ゲーム「こづかいゲーム」を通してお金の管理や自分で考えてお金を使うことを経験し、お金や物の大切さを親子で考えるワークショップを開催しました。参加者からは、「ゲームの中で、子どもが自分で買う・買わないを真剣に考えていて良かった」「毎月のこづかいの使い方を見守る大切さがわかった。これから実践していきたい」などの感想が寄せられました。

 

■「子どもと良い関係を築く方法と効果的な考え方」
(主催:a.m.ONE)

子育ての負担を軽減し子どもと良い関係を築くために世界の子育てプログラムで採用されている具体的な方法を、講師が実際の映像を交えながらわかりやすく解説しました。講義の中では、親子での場面を想定したロールプレイの時間を設け、「子育てが楽しい」と思える時間が増えるような子どもとの関わり方を体験的に学びました。参加者からは、「子どもが安心できる声かけの方法が参考になった」「子どもとの関わり方を見直すヒントをもらえた」などの感想がありました。

 

■「データで見る未来のわたし 社会を変える“数”のチカラ」
(主催:独立行政法人国立高等専門学校機構 久留米工業高等専門学校)


まず「統計って何?平均・割合・グラフの基礎を学ぼう」「日本と世界の女性の社会進出データを見てみよう」をテーマにした講義を聴き、統計データの見方とそこから何が読み取れるかを、実際のデータを使って演習しました。その後、「もし私が社長だったら」という想定でのシミュレーションにも挑戦しました。学生スタッフの皆さんの手厚いサポートもあり、参加者は終始リラックスした和やかな雰囲気でワークに取り組んでいました。

 

【11月22日(土) メインイベント(クローバープラザ)】

メインイベント開催日である11月22日には、第24回福岡県男女共同参画表彰表彰式、高校生×ジェンダー平等ワークショップ成果報告会、スペシャルトークのほか県民企画事業10企画や産直市が開催されました。

■ 開会


福岡県 上田哲子副知事            福岡県女性財団 甲木正子代表理事

開会式の冒頭に、主催者である福岡県、福岡県男女共同参画センター「あすばる」、福岡県男女共同参画推進連絡会議(ふくおかみらいねっと)を代表し、上田副知事及び甲木代表理事がご挨拶しました。

 

■ 第24回福岡県男女共同参画表彰表彰式

福岡県では、平成14年から福岡県男女共同参画表彰を実施し、地域や職域などで男女共同参画の推進に積極的に取り組まれている企業や団体、個人を顕彰しています。
今年度は、「男女が共に活躍できる社会づくり部門」、「困難な問題を抱える女性への支援部門」、「女性の先駆的活動部門」の3部門で、2企業2団体2名の方を表彰しました。

■ 高校生×ジェンダー平等ワークショップ成果報告会

県内から集まった15人の高校生が、テーマごとに4つのチームに分かれ、8月から全5回のグループワークを行いました。報告会では、チーム内でのディスカッションやインタビュー等を通して学んだ内容や自身の考え等について発表しました。
成果報告会の詳細は、こちらからご覧ください。

 

■ スペシャルトーク「あたり前を見直そう!きみが輝く未来へ」
 ゲスト:庄司智春さん(お笑いタレント)、細谷めぐみさん(アナウンサー)

タレント活動の傍ら、オリジナルウェブ漫画で子育ての様子を発信されているお笑いタレントの庄司智春さんをゲストにお招きし、ご自身の家事・育児への関わり方やご家族への思いなどについてお話を伺いました。また、同じく子育てをしながら多方面で活躍されているアナウンサーの細谷めぐみさんにMCを務めていただきました。普段から家事や育児に奮闘されているお二人だからこそ語れる貴重なエピソードや、子育てへの真摯な思いを本音でお話しいただき、参加者からは「男性の家事参加のヒントがたくさんあった」「家族内でもコミュニケーションを密にとり、感謝の気持ちを言葉にすることが大切だということが分かった」といった感想が寄せられました。


■ ふるさと産直ふれあい市

女性農業者や農業高校の皆さんが花木の苗や新鮮な野菜、果物、手作りのお弁当、加工食品などを販売しました。

■ バザー・DV被害者支援活動

セルプバザールでは、県内の障がい者施設等で働く皆さんが作っている手芸品や菓子、加工食品などの「まごころ製品」を販売しました。

 
あすばるを拠点に活動している福岡県男女共同参画推進連絡会議(ふくおかみらいねっと)では、
DV防止を訴えるパープルリボンピンバッジなどの販売や募金活動を行いました。
支援にご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

■ ロビー展示 ○企画展「高校生×ジェンダー平等ワークショップ」
        ○福岡県ジェンダー平等マンスイベントの紹介

高校生×ジェンダー平等ワークショップの活動内容や成果報告会ステージにおける高校生の発表スライドをロビーで展示しました。併せて、10月と11月の福岡県ジェンダー平等マンス期間中に県内市町村で開催しているイベントの情報についても紹介を行いました。

 

県民企画事業

■「映画『猫と私と、もう1人のネコ』子どもらしい時を奪われる『ヤングケアラー』」
(主催:ジェンダー平等ネット春日)

家事や家族の世話に追われ、子どもらしい時間を過ごせない「ヤングケアラー」の問題を主題とした映画の上映会を行いました。参加者からは、「ヤングケアラーについて深く知るきっかけになった」「困っている当事者を早期に発見し、専門の相談窓口へつなぐなど、地域でできることがあると感じた」などの感想が寄せられました。

 

■「男女共同参画社会をめざして~意思決定の場に多様な視点を!~」
(主催:審議会等委員の会「セミナーメイト」)

まず、古賀市の田辺市長に、ジェンダー平等推進に関する市の取組みやご自身の思いなどについてお話しいただいた後、大野城市まどかぴあ館長の林田スマさんとの対談形式で、さらに深く掘り下げてお話しいただきました。古賀市でパートナーシップ宣誓制度を導入した経緯や、田辺市長が家事を当たり前に分担されているエピソードなど、内容の濃いやり取りに、参加者は熱心に聞き入っていました。

 

■「女性のキャリア形成と経済分野におけるジェンダー平等 ~大学生と先輩たちとの対話を通して考える~」
 (主催:筑紫女学園大学 女性学研究室/女性学研修生)

様々な分野で活躍されている3名の登壇者から、ご自身の仕事、生活、人生全体のキャリア形成についてのお話を伺いました。後半は質疑応答の時間もあり、熱心に質問する参加者と、それに丁寧に回答する登壇者とのやり取りが印象的でした。参加者からは、「自分自身の人生のキャリア展望につながった」「年代の異なる3名の登壇者のお話を聞けて、興味深かった」といった感想が寄せられました。

 

■「ファッションとジェンダー~男性が女性的ファッションをすることへのバイアス~」
(主催:KSU地域づくり学科Yゼミ2025)

まず、社会人と大学生を対象に実施した「男性が女性的なファッションを身に付けることへの抵抗や偏見に関するアンケート」の分析結果について、学生が報告を行いました。その後、性別にとらわれない自分らしいファッションを身に付けているゲスト講師のお二人を交えてパネルディスカッション形式でアンケートに関する考察やQ&Aを行いました。参加者からは「アンケート結果・分析がとても面白かった」「ゲストの話が分かりやすく勉強になった」などの感想がありました。


■「戦禍で生きるガザの女性と子どもたち」
(主催:NPO法人 アジア女性センター)

講師の土井敏邦さんが制作したパレスチナ・ガザ地区の戦禍で暮らす人々の姿を捉えた映像を視聴後、土井さんによる講話がありました。講話の中で土井さんは、「ニュースで伝えられる死者や負傷者の数を情報として捉えるのではなく、大切な人を亡くした絶望の総量がそこにあることを『想像してほしい』」と力強く訴えました。参加者からは「ガザの現地報告はとてもつらい内容だったが、知るべきだと思った」「人の痛みがわかる想像力を持ち、行動したい」などの声が寄せられました。

 

■「若年女性支援から見える私たち女性の今」
(主催:NPO法人 博多ウィメンズカウンセリング)

女性と子どもの心理支援に長年携わってこられた竹之下雅代さんを講師にお招きし、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性新法)」の柱の一つである若年女性支援について、現場で見えている課題や、安心できる居場所づくり・心の回復につながる支援のあり方をお話しいただきました。参加者からは「トラウマについて学びが深まった」「若年女性支援について、実態に即した話が聞けて良かった」などの声が寄せられました。

 

■「私たちのまわりの“あたりまえ”を見直そう~身近なアンコンシャスバイアスを可視化するプロジェクト~」
(主催:中村学園大学短期大学部 キャリア開発学科)

前半では、参加者全員で、学生自身が検討・作成した「アンコンシャスバイアスカード」を使って、日常の中にある”無意識の思い込み”について意見を出し合うワークショップに取り組みました。後半では、学生が実施したアンコンシャスバイアスに関するアンケート調査の結果とそこから感じたことや、考えたことについての報告がありました。参加者からは「目からうろこの気づきがあった」「何気ない一言が相手の人権を侵害する可能性があることに気付いた」などの感想がありました。

 

■「パパ・夫婦で赤ちゃんにふれるベビーマッサージ&お名前ビーズキーホルダーづくり」
(主催:福岡パパと赤ちゃんの子育ちラボ)

まず「パパや夫婦一緒に赤ちゃんと触れあってほしい」という趣旨を参加者に伝え、講師の指導でベビーマッサージを実施しました。その後、お名前ビーズキーホルダーや赤ちゃんの手形を使った巾着袋の制作にも取り組みました。参加者からは「赤ちゃんがリラックスして過ごせてよかった」「パパが主導となって参加できる点が良かった」「父親のみの参加で赤ちゃんと楽しめるイベントは少ないのでとても良い機会だった」などの感想がありました。

 

■「『キャリアと心のつながりって?”強くならなくていい”』~おしゃべりから気づく!?自分のこころ~」
(主催:女性の心とキャリア研究所)

前半では、参加者同士がペアになって、「安心できる人ってどんな人?」というテーマで意見交換を行いました。後半では、「味方カード」を用いて自身の未来に向けたワークに取り組みました。参加者からは「ワークがとても楽しかった。一人で考えるより、他の人と話すことで学びを深めることができた」「初めて会う方とペアになったが、安心感を持って話ができた」などの感想が寄せられました。

 

■「キャリアと心を整える『ライフデザイン×アロマ講座』」
(主催:コネクトクラブ福岡高宮)

まず「自分らしさ」をテーマに、価値観の掘り下げやモチベーションの保ち方など、自己理解を深めることを目的としたワークを実施しました。その後、気持ちが揺らいだ時の「メンタルケア」として、リラックス・リフレッシュの2種類のアロマクリーム作りのワークに取り組みました。参加者からは、「アロマの香りに癒され、リラックスできた」「ワークで価値観を明確化できた。自分を省みる良い機会になった」などの感想が寄せられました。

 

【録画配信(11月16日~11月30日)】


■「小学生のダイエットがはらむ生涯の健康リスク~自身の生涯だけでなく、次世代にも及ぶ影響~」
(主催:日本BPW北九州クラブ)

小児科医として、小児の内分泌・糖尿病・代謝性疾患を専門とし、成長期の子どもの不適切な食習慣が、生涯および次世代の健康に与えるリスクを研究している産業医科大学医学部教授の山本幸代さんに、成長期の子ども、特に女児の不適切なダイエットが、本人だけでなく次世代の健康にまで及ぼす長期的なリスクについてお話しいただきました。講演の中で講師は、保護者や学校、地域社会が連携し、子どもたちの心と体を温かく見守り、育む環境を作っていく重要性について言及されました。

 

■「アンコンシャスバイアスって何? ジェンダーに関する偏見を話し合おう!」
(主催:福岡女子大学体験学習 SDGs~ジェンダー平等への取組み@あすばる)

ジェンダーやダイバーシティ問題を専門とするジャーナリストであり、東京科学大学准教授としても活躍されている治部れんげさんに、「ジェンダーを知る/無意識の偏見に気付く」というテーマでお話しいただきました。お話の中で治部さんは、「一番大事なのは『あなた自身はどうしたいのか』です。『当たり前』とされてきたことに対し、やりたいなら『やってみたい』、やりたくないなら『やりたくない』と言うことから変化が生まれる」という力強いメッセージを伝えられました。


11月16日・22日の2日間、多くの皆さまにクローバープラザに足をお運びいただきました。
また、11月16日~30日の録画配信も多数ご視聴いただきました。

今年は10月と11月を福岡県ジェンダー平等マンスとして、北九州・筑後・筑豊のサテライト会場や県内各地でも様々な企画を実施してまいりました。
期間中ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

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