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平成26年度ふくおか女性いきいき塾(9/13開催分)

 ふくおか女性いきいき塾の第5回目は、認定特定非営利活動法人カタリバ代表理事の今村久美さんを講師に迎え、朝倉市のピーポート甘木で公開講座を開催しました。

     午前中は、課題研究を行った後、男女共同参画によるまちづくり活動を実践している「特定非営利活動法人住みよいあさくらをめざす風おこしの会」の11名のみなさんとの交流会でした。朝倉市から男女共同参画に対する取り組みの紹介後、お弁当と朝倉の美味しい果物をいただきながらにぎやかに交流し、その後、さまざまな経歴をもつ5名のみなさんに、どうして活動に関わろうと思ったのかをお話しいただきました。

       午後から、いよいよ公開講座がスタート。塾生に加えて多くの方が参加されました。今回は、20代30代の方も多く、また遠くは神戸からと、カタリバへの関心の高さが伺えます。まず、朝倉市の井上総務部長から、朝倉市はまだ性別的役割分担意識や意思決定の場への女性の参画が進まない、少子高齢化に伴う労働人口の減少などの課題が多い中、女性の活躍を期待したいと開会挨拶がありました。

       続いて、今村さんが登場し、「生き抜く力を、こども・若者へ カタリバの活動を通して知る『社会起業』とは」と題して講演されました。まず、自己紹介の前に「あなたは自分の将来について明るい希望をもっていますか?17歳のときの私だったらなんと答えますか?今の私は何と答えますか」といった6つの質問にイエス・ノーで答えた後に、近くの2~3人の参加者同士で意見交換を行いました。この質問は、日本を含めた7カ国の満13~29歳の若者を対象とした意識調査のもの。諸外国と比べて、自己肯定感が低く意欲的に取り組む意識に乏しい若者が多いという日本の現状に考えさせられました。

       それから、大学進学で地元を出て、さまざまな出会いからいきいきとした大学生活を送る中、成人式で久しぶりに会った高校の友人たちが「大学なんてつまらない」と言っていたことにショックを受け、思い悩み続け「この言葉にならない感覚を解決していきたい」とカタリ場を始めたいきさつを、率直な言葉で語っていただきました。カタリバが目指すのは「どんな環境で生まれ育っても、あこがれる人や自らを掻き立てるチャンスと出会える社会」。東日本大震災直後に、岩手県と宮城県に「コラボ・スクール」を立ち上げ、現在も東北でほとんどの時間を過ごす今村さんが、被災地の子供たちを見てきた中で、さまざまな困難を受け入れ捉え方を変えることで、それを強みに変えていけるということをなお一層強く感じているという言葉は印象的でした。

       また、後半は、起業という面から、今村さんの一途な思いから始めたカタリバが、社会起業としての事業・組織の仕組をどのように整えていかれたかを語っていただきました。

       アンケートでは「日本の若者には自己肯定感がないと、私も同じように感じていて、公教育を通してどう対策をすればよいのかと考えていたが、社会起業という全く異なる視点からそれを実行されているということは衝撃でした。」「自然体で走り続けているこれまでと今について直にお話が聴け、久々に“子供や女性の味方でありたい気持ち“を熱く感じました」などの感想が寄せられ、パワーをもらった一日となったようです。

        タイトル平成26年度ふくおか女性いきいき塾 講座⑤「ソーシャルビジネス」
        開催日時 2014年9月13日(土)

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