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【センター長コラム】九州沖縄地区男女共同参画センター会議を終えて  (2019年10月11日配信)

こんにちは。お変わりありませんか。

今年は、リコリス(西洋ヒガンバナ)がたくさん咲きました。花の上にはカマキリが来ていました。白い花は「夕顔」。夕顔の実は、細長く削って干すとお寿司などに使う「かんぴょう」になると聞いていたので、ある年、「夕顔」の種を買って植えましたが、実の様子が違います。調べてみたら、かんぴょうの原料はウリ科の夕顔で、これは、ヒルガオ科の夕顔だと分かりました。「夜顔」とも言うそうです。でも、素敵な花なので、以来、毎年、花を楽しんでいます。

  

 

先日、あすばるが幹事役となって、「九州沖縄地区男女共同参画センター会議」を開催しました。会議には、35のセンターが参加し、2日間にわたって、センターの運営や実施している事業、共通する課題について情報交換や意見交換を行いました。

 
インターネットの普及で居ながらにして簡単に情報収集はできるようになりましたが、実際に会って、会話して行う情報交換会は、苦労話や秘話も聞け、大変意義のある場だと思います。ご参加の皆様、ありがとうございました。 
 
 
 

今回の会議では、冒頭に、NPO法人日本ファシリテーション協会フェローの加留部貴行さんに「いっしょにやる、ということ――多様性の時代の地域づくりにおける男女共同参画センターの関わり方」と題して基調講演をしていただきました。

 

加留部さんは、地域づくりにおいて、「多様な人が交わること、混ざること」が大切であるとして、多様な世代が関わる機会をつくることや「対話の場づくり」など、「一緒にやること=協働」についてのさまざまなヒントをお話しくださいました。

 

現代は多様性の時代、多様な視点が重要であるということは誰もが知っていることですが、多様な人がいるということを認めることや、それぞれの考えを個別にきくことはできていても、多様な人々を混ぜ合わせるというところまで至っているかと言えば、どうでしょうか。

 

今回の九州沖縄地区男女共同参画センター会議では、多様な人が集まった対話の中で、新しい気づきやアイデアの「化学反応」が生れるということを改めて思いました。

 

あすばるでは、今後、いろいろな人や情報が交わる場づくりを工夫していきたいと思いますが、まずは、そのような場の1つとして、福岡県男女共同参画の日(11月第4土曜日)に毎年開催している「あすばるフォーラム」があります。「フォーラム」とは、「広場」のことです。

 

今年の福岡県男女共同参画の日は11月23日(土・祝)で、この日、あすばるで、福岡県内のさまざまな団体が、セミナーやワークショップ、相談会など数々のイベントを開催します。年齢や職業、経験、活動内容など、さまざまな人や団体が一堂に会す特別の1日です。

是非、多くの皆さんにご参加いただき、交わっていただければと思います。

 

あすばるは、JR春日駅のすぐ横のクローバープラザの中にあります。11月23日(土)には、一部の快速電車を春日駅に臨時停車してもらうことにしています。

 

また、11月16日(土)は、あすばるが入居するクローバープラザが「家族の日」イベントを開催するので、あすばるでも、家族や子ども向けの楽しいイベントを開きます。家族でのご参加にお勧めです。

あすばるフォーラムの詳細は、こちらをご覧ください。

多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

 

 

ところで、前回のコラム「女子差別撤廃条約」に関連して、「女子」と「女性」の使い分けに関して質問をいただきました。

この条約名は、Convention on the Elimination of all Forms of Discrimination against Womenを日本語に訳したもので、「women」を「女子」と訳すか「女性」と訳すかの問いです。あるいは、「婦人」とも訳せます。

 

私は、用語の使い方は、国が用いる用語に統一しています。

 

この条約については、外務省が1980年に出した訳が「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約)」となっているので、私は「女子差別撤廃条約」という用語を使っています。

一方、「women」に対する「men」の日本語は「男性」なので、「女性」の人権と分かるよう「女性」を使う人も多くいます。

 

また、私は、1975年のInternational Women's Yearは「国際婦人年」、それに続くthe United Nations Decade for Womenは「国連婦人の十年」と「婦人」を使いますが、「婦人」は、箒を持った女性、家事をする既婚者のイメージが強いとして「女性」に置き換える人もいます。

ちなみに、国連婦人の十年の「十」は、今は「10」も見かけますが、もともとの国の文書では漢数字です。

 

「婦人」と「女性」の混在は、1991年に、国がそれまで使っていた「婦人」を「女性」に変更したことと関係しています。

国は、1987年につくった、西暦2000年に向けての女性の地位向上のための計画「西暦2000年に向けての新国内行動計画」をより効果的に推進するために、1991年に、施策の見直しをして「西暦2000年に向けての新国内行動計画(第一次改定)」を決定したのですが、その改定作業の中で、総理府婦人問題担当室が、関係省庁に、「女性」と「婦人」の使用について、次のような通知をしています。

 

従来使われてきた「婦人」という言葉は、主として成人した女の人を指す言葉であり、今日では男性の対語である「女性」を使うことが社会で一般的となってきている。また、国の白書、調査等、さらには地方公共団体における組織名においても「女性」が使用されるようになってきている。今後この傾向は一層進むと思われるので、西暦2000年に向けての行動計画であることを勘案し、法令用語、固有名詞、慣用になった固有名詞に準ずるものを除き、「女性」を使用する。

 

「婦人」は「女性」変更されましたが、固有名詞になっている「国際婦人年」などはそのまま使われています。

 

加えて、この通知の中で、それまで使われていた「参加」を「参画」に改めることについても述べられており、「単に女性の参加の場を増やすだけでなく、その場において政策・方針の決定、企画等に加わるなど、より主体的な参加姿勢を明確にするために、『参画』に改められたい」とされています。

 

ついでに、もう1つ、1995年の第4回世界女性会議で採択された北京行動綱領の12の重大問題領域の12番目は、「女児の権利に対する持続的な差別及び侵害」ですが、「女児」は英語のgirl-childの訳です。「女児」というと幼い子どものようなので、「少女」あるいは「女の子」のほうがよいのでは、という声もありました。

 

たかが「言葉」、されど「言葉」、私たちが使う言葉にも、男女共同参画の歴史が詰まっています。

 

 

最後に、マイ「農園」の収穫物です。農産物の直売所で買った小さな山芋を畑の一角に埋けていたら、毎年つるを伸ばし、秋にはムカゴができます。今年もこんなに大きくなりました。ムカゴごはんにしたいと思います。

右の写真の木の実は、ナツメです。リンゴのような味がしますが、小さくて食べるところが少ないので、いつもは収穫しないままなのですが、今年は干しナツメをつくってみました。数日干したナツメを蒸して、もう一度干しました。

  
 
 
 
干しナツメは、アンチエイジングやストレス解消に効果があるそうですので、いつか、すごく若くなった私を見ていただけるかもしれません。
ではまた。 
 
                                                                                                      (2019.10.11)

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