
信田氏の母・娘問題をテーマにした本は数多いですが、この本は少し今までの本とは違っています。
作者が10年以上にわたって臨床心理士として向き合ってきた母・娘問題を歴史的に振り返って整理されています。展開が少し難しい部分もありますが、ひろい読みをしつつあきらめずに読み進めていただければと思います。
高齢者の激増に伴って、母・娘問題は3世代にまたがって複雑化しているそうです。
そう言われればそうだ!とうなずけます。
母・娘・祖母問題はそれぞれの連れ合いを蚊帳の外に置いては解決しないこともピシャリと明言されています。「俺には関係ない」ではすまないのです。
夫たちよ、あなたが肝心なのです。
このテーマの出口についても深い示唆をいただけます。しかも具体的です。
作者はアルコールなどの依存症、DV被害者支援・加害者対応など、様々な臨床の現場を経験されて得られたアドバイスを母・娘・祖母問題にも提言してくださっています。
渦中の方、もしかして私・・・と思うあなた、ぜひこの本にチャレンジしてみてください。