「ふくおか女性いきいき塾」5期8回目。残すところあと2回となりました。
2月の成果報告会に向けて課題研究も大詰めで、グループごとに熱い討議とフィールドリサーチが行われています。
以下は、いきいき塾サービスラーニング生(福岡女子大 学生)によるレポートです。
12月10日(土) 「男性学」
本日は「男性学」についての公開講座
「男性学の視点から考える男女共同参画」について武蔵大学社会学部助教の田中俊之さんによる講演がありました。
「男性学」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?
初めて耳にする方もいるかもしれませんね。
ここで男性学とは
「男性が男性であるがゆえに抱える悩みや葛藤を対象にした学問」です。
「男は仕事、女は家庭」という固定的性別役割分担意識の強い日本社会において、これからは「男も女も、仕事も家庭も」という時代へと変わっていきます。けれども、「男も女も、仕事も家庭も」と両方頑張るには限界があり、当事者だけで解決することは不可能です。社会の仕組みを変えることが必要になってきます。
田中さんは、「これからの日本社会は、男性、女性ではなく、個人の特性を持ちあい、分担し合えるような『性別にとらわれない多様な生き方の実現』をしていくべき」とおっしゃっていました。
特に男性が抱えている最大の問題は、「男は働くものだ」という意識。これは、当事者である男性だけでなく、女性も含む全ての人がそう考えています。それが原因となって、男性は働き過ぎて自殺に追い込まれたり、過労死したりしている現状があることを知って大変驚きました。さらに、男性はプライドが高く、悩んでも弱みを吐いてはいけない、男らしくいなければならないと考えてしまうようです。
「仕事がつらい」、「育児がつらい」などの悩みは男性も女性も同じ。お互いが理解し、認め合える社会の実現こそが男女共同参画社会の実現へと繋がると思いました。
講義終了後は、時に笑いも交えた田中先生の講義に共感した塾生や一般参加の方から、たくさんの質問が寄せられました。