「精霊の守り人」から始まり、「流れゆく者」まで全10巻。バルサを主人公とする壮大な物語です。
バルサは父を王の策略により殺され、父の親友に育てられます。短槍使いとなったバルサは用心棒として生きていきますが、それがメチャクチャ強い。男性が複数で襲い掛かっても大抵は勝ってしまう。とてもかっこいいのです。大怪我をしてしまう時もあるのですが、助けてくれるタンダという幼馴染がいるのです。
二人はいつも一緒に居るわけではありません。バルサは用心棒としてあちこちに行っています。タンダは薬師として森の中に住んでいます。今風に考考えると、世界を股にかけて活躍する女性と自宅でマイペースで暮らす男性のカップルです。二人の信頼は厚く、助け合って前進していきます。男は外で仕事、女は家庭を守るという固定概念は全くありません。
バルサはあくまでも用心棒としての生き方を貫きます。本当の優しさを彼女の強さの中に見ることができます。NHKでTVドラマ化され、綾瀬はるかさんがキレキレの演技でバルサを演じていました(三部作2016.3~2018.1)。本は長編なので映像(DVD化されています。)で見るのももおすすめです。